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毎週金曜〜イワモトサロン〜vol 31

70億人のフォロワーの皆様、おはようございます、こんにちは、こんばんわ。

金曜 岩本康平の ~ イワモトサロン ~  でっす!

 

毎週 金曜、岩本康平の心に突き刺さった モノ、コト、ヒト、ウタ などなどをお届けするジャングルジム的実験サロン。

時に美容師として、時に一人の男として、想いを紡ぐ プレイグラウンドとなっております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日、お客様と犬について お話していました。

 

なんでも、その方のわんちゃんが お住いの裏で工事をしている作業員の方に噛み付いてしまったそうで、とても悲しんでおられました。

 

 

わんちゃんはこっぴどく叱られ、その後何日も耳をしゅんとしていたそうです。

その方は、わんちゃんの気持ちが痛いほどわかるそうで、なんでも、主人である そのご家族を守ろうとした行いだったらしいのです。

 

 

僕はその方へ 必死に言葉を探していました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は 犬と一緒にいると、ふと思うことがあります。

 

 

 

 

初めてそのことに気づいたのは幼い頃、今日は一日中 ポコとだけ遊ぼうと決め込んだ日の夕方でありました。 

 

太宰府市の山、川、田んぼへ、母に弁当をこしらえてもらい、スケボーでもって 犬ぞりのようにしてサバイブしていたのですが、その日の夕方、高雄川の手前の田んぼで 捕獲した蛙を痛めつけているとき。

 

 

僕が思いっきり真上に蛙を投げるから、それをヘディングしてね!みたいなことを伝えようとするとポコに伝わっていなくて「 あ、こいつは犬だから 言葉とかよくわかんないんだった。」と ふと我に返ったあの時の感触を時々 思い出します。

 

 

 

 

 

 

 

心や 考えや 想い を伝える手段として、人間は “ 言葉 ” というツールを用いますが、犬と一緒にいる時、とりわけ、犬と一緒になって夢中でいるとき、大概のことが意思疎通できたりするもので、あくまでも言葉は伝えるための一つの手段に過ぎないのだなと あの日 理解したように思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポコは、父が職場の近くで拾ってきた赤ちゃん犬で、18年間 ほとんど病院にかかることがなかった 孝行息子でありました。

 

 

 

ぼくの生家は通りから曲がると突き当たりに建っていて、車ですと通りから曲がってそのまま直進して駐車できるように駐車場が設置されていたのですが、いつもポコは 侵入してくる何者も迎撃用意するかたちで 駐車場の真ん中にでんと座って見張ってくれていました。

 

 

ある年の暮に、うちの校区の界隈でのぞき魔の被害が相次いだことがあったのですが、ある夜、父とポコが その のぞき魔に遭遇するという事件がありました。

 

その夜、父がポコの散歩から帰ってきたときに、うちの庭の方から妙な男が両手に靴を持って そろりそろりと出てきたところへ遭遇したそうなのです。

父はガス屋さんか電気屋さんかだろうと思ったそうなのですが、こんな深夜におかしなことだなと  こう思った矢先、すれ違いざまに男はダッシュしたのでした。

瞬時に父は 最近話題の のぞき魔だと察知し、ポコの首輪を外してその男を追わせようとすると、ポコは2年に1回あるかないかの お散歩もう一周プレミアムコース だと思ったのか、尻尾をふりふりして潤んだ瞳を投げ掛けるばかりであったそうなのです。

 

そのあと、父から「 このバカ犬が!」と めっちゃくちゃに怒られていて しゅんとなっていたことは言うまでもありませんが、それを見かねて僕は彼の気分転換と  のぞき魔退治をかねて、ヌンチャク(太宰府天満宮の参道で購入)を携え もう一度ポコを散歩へ連れ行いきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのとき彼は いろいろと話してくれました。

 

 

 

 

 

 

 

今では生家は売り払い、もうよその方が住んでらっしゃるのですが、帰省した際には必ず近くまで立ち寄り拝むようにしていて、通りから曲がる前、ポコが駐車場に真ん中に でんと座っていたらなあ、と いつも思うのであります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼に話したいことが 山積みです。