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金曜〜イワモトサロン〜vol 3

 

70億人のフォロワーの皆様、おはようござうます、こんにちは、こんばんわ。

岩本康平の ~ イワモトサロン ~  でっす!

 

毎週金曜、岩本康平の心に突き刺さった モノ、コト、ヒト、ウタ などなどをお届けするジャングルジム的実験サロン。

時に美容師として、時に一人の男として、想いを紡ぐ プレイグラウンドとなっております。

 

 

 

 

 

さて、

 

 

先日、映画となりのトトロ が TVでやっていたので鑑賞していました。僕は昔からトトロ恐怖症で、責任感に押しつぶされそうになるさつきちゃんを 苦しくて苦しくて見てられなくなるのです。

 

その日も「 やっぱ、トトロ 辛えなあ。」と思いつつも、

物語は終盤、さつきちゃんがめいちゃん探しの最終手段としてトトロへ会いに 茂みの中へ駆け出すシーンに差し掛かったとき、

「あっ。」と、小さい頃のある記憶が蘇ったのでした。

 

幼稚園の年長さんだった頃、その日 夕暮れまでお友達と虫採りをしていた時のことです。

大宰府政庁跡、都府楼跡でお馴染みの広大な森の公園で

妙な場所に迷い込んでしまったのでした。

陽が傾きだした夕暮れ頃、レアな虫をゲットして自慢してやる! というアイデアが降ってきて、 けっこうな森の奥までずんずん入っていったのですが、道中 いきなり空が開けて、森のそこだけをくり抜き 池を作ったような不思議な場所があるのを発見したのでした。

 

池には、一面に 蓮の花が咲いていて、それらを縫うように 細い足場が 池の中央まで水面を続いています。池の中央にあったのは、朱色の屋根と下にベンチがある感じ。雨宿りができたり、夜中にヤンキーが集まって シンナーを吸引したりする感じのやつです。

 

僕は 池の中を覗き込んでみたり、蓮の花弁や 大きな葉の上でぷるぷると揺れる水滴、黄昏の風に漂うたくさんの蜻蛉をみながら、細い足場を進み、ついには朱色の屋根の下へ辿り着いたのでした。

 

 

 

 

 

 

蜻蛉たちが話しかけてきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

「 もしもし 坊や、このあたりの空気を ぜんぶ包んでくださる?」

 

 

 

 

 

 

「 包んで、どうするの?」

 

 

 

 

 

 

「 贈り物よ、 あなたへの。」

 

 

 

 

 

 

少年は白鳥座の背に別れを告げ、カシオペアの雲に跨ると 昴の閃きに導かれしオリオンの

 

 

 

 

 

 

す、す、す、すいませ~~~~~~~ん!

 

つい 気持ちが高ぶって!  宇宙~。

 

 

 

 

 

 

さて、

 

 

お釈迦様でも登場しそうだった そこは、幼心でさえ打つほど美しく、幻想的で、静かな景色でした。

絶対にみんな知らないスポットだと思い、走ってメンツのもとへ戻り、カクカクシカジカ事情を伝えると、全員引き連れ 勇み足で そのお釈迦様のお庭へと戻ろうとしたのですが、

 

 

 

 

 

 

探しても探しても、

 

 

 

 

 

行けないんです。

 

 

 

 

来た道ははっきりくっきり憶えているのですが、途中から違う道になるというか、

 

 

 

 

 

本当に、行けなかったんです。

 

 

 

 

 

その後も小、中、高 と都府楼跡へ行く際は、必ずチェックしてきたのですがやはり行けず、

ときどき このように なにかの拍子に思いだしては「 あれ夢だったのかな。」なんて考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妙な 話 なわけです。

 

 

 

 

 

 

 

 

PS

 

入り口だけは 今でもはっきりくっきり 記憶しておりますので、

地図を記しておきたいと思います。

我こそは、 という方は ぜひチャレンジを。

辿り着けた暁には トトロはいないと思いますが、

息を呑むような美しい景色です。