70億人のフォロワーの皆様、おはようございます、こんにちは、こんばんわ。
金曜 岩本康平の ~ イワモトサロン ~ でっす!
毎週 金曜、岩本康平の心に突き刺さった モノ、コト、ヒト、ウタ などなどをお届けするジャングルジム的実験サロン。
時に美容師として、時に一人の男として、想いを紡ぐ プレイグラウンドとなっております。
さて、
僕の人生は 洗練を極めるための旅のようなものだ。
僕という人間を ファッションを通して受け入れてもらえたり 喜ばれたりすると 心の底からとても嬉しいし、受け入れてもらうためにこの旅はずっと続いていきます。
洗練を極めるとは調和でもあり、自分でもまだうまく説明ができないけれど、
一つだけ確定している条件があって 、それは ー美しくあることー
ケネスとヴォルフガングがついに証明した四色定理を、ある数学者は「 この証明は、美しくない 」と言ったように、
見るもの、 聞くもの、 触れるもの、 身に纏うもの、 そして 創るもの、
ぼくのそれには、 すべて美しさのある側面を含んでいたいと思います。
美容師という職業はとても華やかなものですが、その毎日は研鑽に研鑽を重ねる時間の積み重ねであります。
それは決して楽しさだけではないですし、楽しさだけであってもだめなのだと 今は考えます。
苦しくて悔しくて逃げ出したくても、その時その時にそびえる目の前の壁を乗り越えると、いつもそこには 本物のおもしろさがあったからです。
本物のおもしろさは、 必ず苦しさや苦さの先にあって、それはとても重たい扉の向こう側です。
僕にとって 本物のおもしろさは、
自由な創造 を意味します。
技術をマスターしていくということは、
自由な創造へと近ずいていくことに等しく、
それは即ち
自分の美意識をカタチにする創造の途上なのです。
昔々 ユダヤの神はあの万物を創造するにあたって、僕がひとつのヘアデザイン、ひとつの髪の動きを創出しえたときほどの満足を味わうことができただろうか!
近頃考えるのは、自由な創造の さらに先にあるものです。
それは恐らく、知的無限の世界とでもいえるような領域だと思っています。
そのヘアデザイン見ると息が詰まるような美しさがあって、まるで宇宙と調和したような永遠の美しさが引き出された完璧なもの。
その領域は、美容師だけでなく職業やジャンルを超えて 何かを生み出さんと人生を傾ける人たちが目指す、共有の聖域だろうと考えます。
絶対なんてこの世にはないといわれるけど、美しさには絶対があるのです。
僕はそんなデザインを創る美容師になりたいと考えます。
お陰様で今月 36歳になりました。
最近では あの若かった後輩たちもカットの話やデザインの話を多く語り掛けてくるようになりました。
本物のおもしろさを覚えたこの少壮なる創造主たちの心をくじくことは、もう今熊さんでもできないでしょう。
とても頼もしく思っています。
彼らの若さある斬新なヘアデザインの考え方や鋭い見解に触れると、更なるヘアデザインの可能性と余白に胸がときめいているのですが、
はて、僕も歳をとったものだなぁ。
僕はずっと 美しいものを見ていたい。