本日は、祝賀御列の儀が執り行われるということで、少し早起きをしてパトロールに出かけてまいりました。
午前8時というのにたくさんの人たち。
青山通りはこのように一部封鎖されていました。
不審者、不審物がないか入念に見回っていましたところ、電柱のうえから雀の兄弟が話しかけてきました。
「 おーい、そこの人、今朝は通ここいらひどく賑やかだけど何かあるの? 」
「 今日は天皇陛下の盛大なパレードがあるのさ。雅な御車で両陛下がこの通りを通られるよ。」
「 なるほどそういうわけか。いくら長生きしたって私ら雀にもそう拝めるものじゃなさそうだね。」
「 君たちも来るといいよ。そうだ、不審者や不審物があれば見つけてくれないか。」
「 おやすい御用さ。何か気づけば知らせてあげるよ。」
「 それはありがたい。」
「 それじゃ。 」
「 それじゃ。」
という具合であります。
今朝の青山通りは 御所のむこうからほのぼのとした霞がたなびき、白に丹の昇った千代の旗がどこまでも威厳をなびかせています。太陽は通りを円な昼の夢のように照らし、大気は甘やかな揺り籠の歌を口ずさむ。 蜜のとけだすようなあるかなきかの風の流れは御所の千歳古樹の緑の枝の その一枝もゆらしておりません。電柱のうえには さきほどの雀が身ぎれいにしてもどってきたようです。年の若い方は首から玉の飾りを下げています。
本日は人間のみならず大地自然も寿ぐ晴れとばかりのまことにうららかなみゆき日和と御見受け致しました。
後ほど みゆきの行列はこの通りにそうて未来永劫の祝福を受けられるのであります。
青山一丁目、異常なしです。